当山住職

当山住職プロフィール


藤木雅雄
1954年生

1980年3月・・・大正大学大学院修士課程修了
1980年4月~1986年3月・・・公益財団法人全日本仏教会勤務
1986年4月~2004年3月・・・浄土宗宗務庁勤務
2004年4月~現在・・・公益財団法人浄土宗ともいき財団 事務局長

1981年~現在・・・迎接院第十八世住職
1986年~現在・・・九品院第三十二世住職


法話

『因縁果』 ~ご縁の受け止め方~

 と言うと何か特別な修業でもするのかと思われるかもしれませんが、そうではありません。
 我々は毎日様々な出来事、出会いのなかで生活しています。それを仏教では「縁」といいます。
 この縁を説明する、因・縁・果という教えがあります。
 兄弟・姉妹は子供のころ、両親から同じように可愛がられ、同じ食事をして、枕を並べて寝て、同じ学校に通い、全て同じように育ってきたはずです。では、いまも同じ人生を送っているかというと、それぞれ異なった人生を歩んでいます。なぜならば、それぞれの出会う縁が異なるからです。
 つまり、因・縁・果とは、同じ可能性を持った人や事柄(因)も、その後の外的条件(縁)によって、全く異なった結果(果)を生む、ということです。
 また、我々の人生のなかで出会う縁には自分にとって「好ましい縁」もあれば「好ましくない縁」もあります。できるだけよい縁を望むのが我々です。
 しかし、食べ物でも、好きな物ばかり食べていると偏食で健康を害すように、また人材登用でも好き嫌いをしていると、会社の経営ができないように、やってくる縁を避けてはいけないのです。
 松下幸之助さんは晩年「一代で世界企業にした成功の秘訣は」、との質問に対し、「秘訣は3つある」とし、
1、 自分は貧乏であったこと。
2、 自分は病弱であったこと。
3、 自分は学歴がなかったこと。
の3点を挙げています。
 我々は、これらを成功の秘訣ではなく、成功できなかった理由として挙げたくなりますが、氏は「貧乏」であったから一所懸命に働き、「病弱」であったから摂生に努め、「無学歴」であったから勉学に励んだというのです。
 つまり、縁そのものの善し悪しより縁の受け止め方が大事なのです。「善い縁」は独り占めせず他に広げ、「好ましくない縁」は改良して新しい可能性を引き出すきっかけとする。
 「自業自得」の「自業」とは、毎日の出来事・出会いといった「縁」をどう受け止めるかということ、「自得」とは、その受け止め方によって結果という未来が全く異なってくるということです。

合掌

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